織田信長と三好三人衆
織田信長と三好三人衆
1569年1月
足利義昭と三好長逸
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本圀寺の変(ほんこくじのへん)
1569年1月5日 ~ 6日
京都府京都市下京区堀川六条
桂川の戦い(かつらがわのたたかい)
1569年1月6日
京都府京都市西京区桂一帯
野田・福島砦の戦い(のだ・ふくしまとりでのたたかい)
1570年8月26日 ~ 9月23日
大阪府大阪市福島区玉川付近
御牧城の戦い(みまきじょうのたたかい)
1570年10月22日
京都府久世郡久御山町
元亀元年(1570年)10月、野田・福島砦の戦いに勝利をおさめた三好三人衆は、勢いに乗じて京都に向けて軍勢を進め、織田信長方の山城御牧城を攻略する。
さらに河内高屋城や河内烏帽子形城なども諸城を一斉に攻撃し始めた。
そのため信長は、配下の木下秀吉(豊臣秀吉)や勝龍寺城主の細川藤孝、高槻城主の和田惟政らに御牧城の奪還を命じたのである。
10月22日、織田勢の猛攻により、御牧城を守っていた三好方の御牧氏らが降伏開城し奪還に成功した。
高屋城・烏帽子形城は三好軍の攻撃を守りきり、朝倉・浅井軍と三好軍との挟撃策は不発に終わってしまう。
高屋城の戦い(たかやじょうのたたかい)
1571年6月9日 ~ 11日
大阪府羽曳野市古市
永禄12年(1569年)織田信長の入京に従った高屋城主の畠山高政が家臣である遊佐信教に追放されると、信教はその弟の昭高を擁立し傀儡とし高屋城主とさせた。
元亀2年(1571年)6月、三好義継・三好三人衆は松永久秀とともに高屋城を攻撃するが、信長方から足利義昭直臣の和田惟政らの後詰が着陣したため兵を退く。
こののち三好三人衆は信長に反旗を翻した将軍足利義昭と結んで抵抗を続けるが、天正元年(1573年)淀城の戦いで石成友通が敗死すると没落した。
この合戦に登場する武将
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三好長逸 (みよしながゆき)
三好家臣。三好三人衆の筆頭。主君・義継や松永久秀らと離合集散を繰り返し、家中に混乱を招く。のち織田信長の畿内平定軍に敗れ逃亡、行方不明となった。
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三好政康 (みよしまさやす)
三好家臣。三好三人衆の1人。松永久秀とともに将軍・足利義輝を殺害した。織田信長の畿内平定軍に敗れ、逃亡。のち豊臣家に仕え、大坂夏の陣で戦死した。
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岩成友通 (いわなりともみち)
三好家臣。三好三人衆の1人。三好家一族同様の扱いを受けた。将軍・足利義昭の挙兵に応じ、山城淀城に籠城するが、細川藤孝らの軍に攻められ、敗死した。
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足利義昭 (あしかがよしあき)
室町幕府15代将軍。織田信長の後援で将軍職に就くがのちに対立、周辺諸国と協力して信長包囲網を敷く。自らも挙兵するが信長軍に敗れ、京を追われた。
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明智光秀 (あけちみつひで)
織田家臣。優れた才知と教養により重用されるが、突如謀叛を起こし信長を本能寺に討つ。しかし事後調略に失敗し、山崎合戦で敗れ逃亡中に殺された。
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細川藤孝 (ほそかわふじたか)
足利家臣。主君・義輝の横死後は義輝の弟・義昭の擁立に貢献した。その後は的確な情勢判断で細川家の命脈を保った。古今伝授を受けた文化人としても著名。
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池田勝正 (いけだかつまさ)
摂津の豪族。池田城主。長正の子。織田信長の畿内平定軍に降り、伊丹家・和田家とともに「摂津三守護」と称されるが三好家に通じた一族により追放された。
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織田信長 (おだのぶなが)
信秀の嫡男。今川義元を桶狭間で破る。以後、天下布武を標榜して敵対勢力を次々と滅ぼした。天下統一を目前にして、明智光秀の謀叛に遭い本能寺に散った。
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畠山高政 (はたけやまたかまさ)
河内守護。政国の子。三好家と和戦を繰り返した。のちに織田信長に降って河内半国を与えられるが、家臣・遊佐信教との争いに敗北し、紀伊岩室城に逃れた。
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三好康長 (みよしやすなが)
三好家臣。長慶の叔父。咲岩と号した。織田信長の上洛軍に敗れ、家臣となる。阿波・讃岐の国衆を多く信長方に誘引した。本能寺の変後は豊臣秀吉に従った。
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安宅信康 (あたぎのぶやす)
織田家臣。冬康の子。父の死後家督を継ぎ、淡路水軍を率いる。はじめ石山本願寺と結ぶが、織田信長の畿内平定軍に降り、木津川口合戦で毛利水軍と戦った。
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十河一存 (そごうかずまさ)
三好家臣。三好元長の四男。十河家を継ぎ、十河城主となる。家中随一の猛将として鳴らし「鬼十河」の異名をとった。有馬権現への参詣途中に落馬し、死去。
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浅井長政 (あざいながまさ)
近江の戦国大名。小谷城主。久政の子。織田信長の妹・市を娶るが、朝倉家との友誼を重んじ信長と敵対。居城を攻められ、市と娘たちを信長に託し自害した。
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朝倉義景 (あさくらよしかげ)
朝倉家5代当主。孝景の嫡男。将軍・足利義昭と結び織田信長包囲網の一角を担うが、次第に勢威を失う。刀禰坂合戦で敗北を喫し、一族に背かれて自害した。
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豊臣秀吉 (とよとみひでよし)
戦国一の出世頭。織田信長に仕え、傑出した人望と知略を武器に活躍し、頭角を現す。本能寺の変後、明智光秀、柴田勝家らを次々と倒し、天下に覇を唱えた。
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和田惟政 (わだこれまさ)
足利家臣。主君・義輝の横死後は義輝の弟・義昭に仕え、将軍職就任を陰から支えた。キリスト教を保護し、宣教師・ルイス=フロイスを織田信長に紹介した。
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松永久秀 (まつながひさひで)
三好家臣。主家を簒奪し、将軍・足利義輝を殺し、東大寺大仏殿を焼いた稀代の梟雄。のち織田信長に属し、謀叛を起こすが敗れ「平蜘蛛」とともに爆死した。
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畠山昭高 (はたけやまあきたか)
河内畠山家当主。高屋城主。政国の子。兄・高政が遊佐信教らに追放されたあと信教らに擁立されて家督を継ぐ。のちに信教の暗殺をはかるが、逆に殺された。